「クラブ終わってすぐ。プールサイドで。」
「プールサイド!?バカッ!熱出んの当たり前だろーが。お前、大会どうすんだよ?自覚無さすぎだろ!?」
パシンッとデコピンをしてやった。
「痛~い…。病人なのにぃ。」
「さっさと寝ろ!」
せっかく人が頑張って告白したってのに、わかってんのか?
ため息が出た。
前途多難だな、こりゃ…。
「尊ー。ちょっと。」
母ちゃんに呼ばれて下に降りた。
「何?」
「咲ちゃん、どうしたの?様子がおかしかったけど。」
「うん。もう落ち着いたから。あ、そうだ。風邪薬ある?」
「あるよ。風邪引いたの?」
「うん。顔赤いから頭触ったら熱かった。」
「まあ、夏風邪なんて治りにくいのに。どうやって引いたのかしら?」
「プールサイドでうたた寝したんだと。呆れるよ。」
「えー?余程疲れてたんだね。…それはそうと尊に確認したいんだけど…」
母ちゃんはいつになく真面目な顔をした。