「いい加減にしろよ、咲。どうせ考え事してのぼせたんだろーが。…最近、疲れてたんだろ?毎週毎週よく通うよな。でもな自分を犠牲にしてまで無理すんな。そんなことしたって誰も喜ばねーよ。心配かけるだけだろ?
それに夏になったら大会…あるだろ。体調管理は大事だぞ。」
「…ずっとついててくれたの?」
「ん?お前の後、風呂上がってからな。それまでは母ちゃんが団扇で扇いだりしてた。」
「そうだったんだ。ありがと。ごめんね、心配かけて。」
「今晩、頭冷やして寝るか?」
氷の入った洗面器に入れたタオルを絞りながらチラリと咲を見る。
「ううん。もう大丈夫。」