もう友美は泣きそうな顔ですがるような目をして咲を見る。
「まだ時間はある。その間に友美が何をすべきか考えようよ。先輩のためにも、友美のためにも。」
「……うん。ごめん、取り乱して。……咲。」
「ん?」
「咲、変わった。」
「はい?』
「前はもっとこう…何ていうのかな…あまりアドバイス的な答えは返ってこなかったから。」
「そうだっけ?」
「もっとも咲の悩みを聞く方が多かったせいもあるんだけど。」
「そう言えば、咲は自分からなかなか相談してくれない、て言われたよね。いつも尊がいるからって。」
「うん。そうだったね。今はどうなの?」
「…今は…ないかな、相談は。」
「へぇ、そんなに解り合ってるんだ。」
「そうじゃない。最近の尊はわからないの。ついでに私自身もわからない。」
「私たち…悩める乙女だね。」
きっと、いつかこうして悩んだことがバカみたいって笑える日が来るのかもしれない。
何も解決なんかしなかったけどスッキリした。心が軽くなった気がする。
またね、と言って別れた。