「それって天宮くんのファンは凄い羨ましがるよ?」

「何で?だって幻滅するよ、間違いなく。」

「でもそれって気を許してる証拠でしょ?一緒に暮らしてるからこそ見せる顔じゃない。」

「そうだけどさ…。」

確かに雑誌に載ってる写真からは想像できないだろうし、それを知ってる自分は特別なのかもしれない。でも…あんまり近すぎる存在も、意識されてないみたいでそれはそれで嫌だ。

「友美は佐古田先輩とはどうなの?」

「え…わ、私?何で急に私の話になんの。」

「だって従妹だからすぐ近くで色々見てきたでしょ?良い面も悪い面も。幻滅したことないの?」

「そういうこと。うちは一緒に住んでる訳じゃないもん。でも、そういう自分しか知らないだろうなと思う部分は、嫌と言うより優越感?みたいなのあるよ。聖司くんは天宮くんほどモテないから咲ほどではないけど。」