「はあ?土日はお前が作ってんじゃん。母ちゃんだって、咲が作ってくれるから助かるって言ってたぞ?今の言い方じゃ、毎日母ちゃんがやってるように聞こえる。」
「そ…そうだよねっ!エヘヘ…。」
本当の気持ちを図星さされて、誤魔化した言い訳は変に思われて、追及されそうな雰囲気に視線をあさっての方へ向けた。
「俺はさ…」
真剣な面持ちで話出した尊に視線を戻す。
「今はテニスに打ち込むことが精一杯で、クラブの他の連中みたいに、テニスをしながら女の子と付き合うなんて器用なことできない。テニス馬鹿と言われても仕方ない程、それしか頭にない。将来はどうなってるかわからないけど、今できることを一所懸命やっておきたい。 後悔したくないから。」