フードコートでジュースを飲みながら休憩していたら、

「つまんない?」

と訊いてきた。

「え…?」

「ため息。」

「あ…あれ?ため息吐いてた?」

「……。」

ズーッとふて腐れたように無言でジュースを飲む尊に、笑いが漏れた。

「あはっ、違うよ。土日にクラブがなければいいのにって考えてたの。高校に入学してから初めてじゃない?二人で出かけるの。…ホント、尊は忙しいよね。」

「ふうん…。俺とそんなに出かけたいの?」

口角を上げてニヤリとする尊に、慌てて否定をする。

「ち…違っ!だって…ほら、お…お弁当!お弁当作るのも結構大変なんだよ?おばちゃんも大変だろうなと…。」