いくら考えても答えなんか出る訳がなく、家の中は灯が消えたようだった。
子どもたちの落ち込む様子は、本当に見ているのが辛かった。
子どもたちだけではない。
夫も私も信じられなくて、いつかひょっこり帰ってくるような、そんな気さえしていた。
でもいくら待ってもそんなことはなく、家族が一人いなくなってしまった寂しさは、なかなか埋まることがなかった。
でも日を追う毎に彼女がいない生活にも慣れ、少しずつ寂しさも紛らわすことができるようになっていく。
そして家族の誰もが彼女のことを口にしなくなった。
と言うより、口にしてはいけない、そんな暗黙の了解があったのかもしれない。
少なからず、雪乃さんのことでみんなが傷ついていたのだから。