そんな時、あの子は私に近づいて来た。

いじめた私になぜ近づくのかわからなかった。

でも会う度に挨拶してくる彼女の明るさに、照れ臭いけど嬉しさもあった。

素直じゃないよね、私も…。



「先ぱーい!」

いつもの様に手を振りながらこっちに向かって走って来る。

この笑顔に救われてきた。

もう明日から見れなくなるのは、ちょっと…寂しいかな。



「はあ…。待たせちゃいました?」

「大丈夫。」

そう言って花壇から立ち上がった。

彼女の後ろの方では天宮くんの姿が見える。