「で…相談て何?」

「うん。尊とも話したんだけど、テニス部の先輩のこと確かめたいと思って。」

「確かめる?」

尊が説明を始めた。

「友美ちゃんが教えてくれた噂の話だけど、俺たち聞いたことないんだ。疑う訳じゃないから、そのへん誤解しないで欲しい。どこで情報手に入れたの?」

「……。」

友美は急に黙って俯いた。いつもはっきりとした受け答えしかしないのに珍しい。

しばらく沈黙が続く。

「…噂っていうより、実際に経験したんだよ。」

え…?

「友美、知り合いだったの?」

首を横に振って答えた返事は衝撃的だった。

「…親…戚。親戚なの。」

驚いて言葉が出なかった。