尊の部屋でサイドテーブルを挟んで向き合う。

「もしかしたら尊にとってはムカつく話かもしれない。それでもいい?」

「…話の内容にもよるけど、とりあえず聞く。」

「じゃあ、尊が仲良くしてる先輩には絶対に言わないで。」

「先輩が関係してるのか?」

「うん。だから約束して。」

「わかったよ。」



一度深呼吸をして、ゆっくりと話始めた。

「尊の一つ目の試合が終わって、第二コートへ行こうとした時だった。あの先輩に呼び止められたの。他に二人の先輩も一緒だった。」

あの時の嫌な記憶が蘇る。