ここはどこだろう。涼しくて気持ちいい。
誰かの話し声が聞こえる。
「じゃあ、ここに…書いて…。本当は……のよ。」
「すみま……もう少し…。」
「いい……今日は…ね。」
ああ、体がだるい。
ゆっくり目を開けた。
大きな窓が開いていて風が抜けていく。
壁に設置された扇風機が首を振ってる。
外からはボールを打つ音とざわざわとした声。
あ…試合!尊は?
ガバッと起き上がった。
「あら、気がついた。気分はどう?」
「ここどこですか?試合…尊の試合は!?」
「せっかちさんね。ここは救護室よ。軽い日射病だと思うから救急車は呼ばなかったんだけど、大丈夫?」
「あ…はい。楽になりました。ありがとうございました。」
そう言ってベッドから下りようと足をついた。