尊の試合、見たいけど…どうしよう。

このまま帰るにしてもおばちゃんはまだ仕事。家には帰れない。

…とにかくこんなとこで座ってられない。どこか影のあるところへ行こう。暑い…。

う…痛!
足…挫いたみたい。
…痛い。
もう…試合始まったかな。
日差しがハンパない。暑い。

何でこんなことになるかな。
私が何をしたって言うの?
尊を好きになって、家族になっただけじゃない。

花壇の縁に座って膝におでこをつけた。



どのくらいの時間そこに座っていたのか、誰かが肩を叩く。

「あなた…大丈夫?気分悪い?」

閉じていた目を開けてゆっくり顔を上げた。

誰…?気分が悪い。何か…吐きそう。

ゆらりと視界が揺らいで意識が途切れた。