どうやら下の人が助けてくれたようで…。
「キャーッ。重ね重ね失礼しましたあ!」
慌てて立ち上がって深々と頭を下げた。
「おい、マッサージ。」
「はあ?」
…頭を上げるとその人は…
尊だった。
「な…何で尊!?え…え?」
「ほら早くしろって。」
言われるがまま足をマッサージするけど、何でここにいるのがわかったんだろうと不思議だった。
「お前さあ…。」
「?」
「こんな木の上から『行けー!』なんて叫んだら丸聞こえだっつーの。」
聞こえてたんだ。
「夢中だったから…つい。」
「俺かっこよかったろ?」
「自惚れんな!バカ。」
ペシッと足を叩いた。
「もうそろそろ行くわ。次のコートに移動だから。」
「次はどこ?」
「向こうの第2コート。」
「頑張ってね。」
「おう。」