「……おい、ちょっと来い」
蝶湖が来てから早一週間。
克も動きが掴めず…そんな時に蒼に呼ばれた。
「ごめんね、いきなり呼び出して」
「……別にいいよ」
凛雪の溜まり場でもある教室につけば申し訳なさそうに塁に謝られる。
「……お前が海炎の総長だったのか」
「…やっぱバレたかー…」
少し残念そうに言えば辰樹にパソコンの画面を見せられる。
「まあ、これなら俺が蹴られたのも納得だな」
ふっ、と笑みを溢し話す蒼。
パソコンの画面には私の個人情報が出されている。
まあ、流石…ってとこかなー…
でも、始末屋まではわかんなかったかな?
あれはボスが厳重にロックしてるしね……
「……で、どうすんの?」
「…別に何もしねえよ、ただ…蓮南に聞きたい事がある」
蒼の予想外の言葉に少し拍子抜けしたも真剣な表情に軽く頷く。
「……今日の夜、倉庫に来れば話聞くよ」
「ああ、わかった」
それだけ言葉を交わし直ぐに教室を出た。