「……悪かった、じゃあ雪姫か仲間にすればいいんだな」
「……はぁ、なんで考えがそう単純なんだよ蒼は……」
溜息混じりに言われた塁の言葉に少し焦りを感じ脳をあれこれ動かす。
どーしよっかなぁ……流石にこれは面倒だし……て言うより私海炎だし。
「じゃあ、雪姫になれ」
「無理」
即答で断れば唖然として黙る皆をよそに一人くるりと扉に向かう。
これ以上関わるのは駄目だよねぇ……
ガチャっと音をたてた時慌てたように辰樹と塁が近づいてくる。
「ちょ、待って蓮南ちゃん」
「いくらなんでも…少しは考えろよ」
そんな二人の言葉を無視して「じゃあねー」とだけ言いさっさと教室をあとにし携帯を取り出す。
電話帳から大雅の名前を出し発信ボタンを押せば暫くたち電話が繋がる。
(もしもし?今どこいんだ?)
「とりあえず屋上集合、全員ね」
それだけ言い電話を切れば屋上へと足を進める。