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暗くて、冷たい、何処までも続く闇。
「……ここ、どこ?」
震える声で呟くが応えなんかくるはずもない。
私は……死んだ、のかな?
先程、起こった出来事を頭に鮮明に思い出し何とも言えぬ感情が心を覆う。
「……皆は助かったのかな…」
自分の事より、何より皆への不安が胸に広がる。
助かったのか……最悪の事態なのか、それさえも知る統べは今はない。
暗い暗いただの闇。
私がいた、光に溢れた場所とは違う空間に恐怖が走る。
――…ここ…に…来たら…駄目…―
「…誰?」
歩いても歩いても変わらない闇に歩けなくなり、うずくまれば不意に耳に届く声。
――……来たら…駄目……―
「何で?誰なの?」
――…これ以上…先は駄目…―
「……これ以上、先?」
その言葉に辺りを見回すが先程まで歩いていた方向さえもわからず涙が滲む。