「んー……、乾杯っ」

「もうちょっと盛り上げろよ…」

「じゃあ……鈴夜よろしく」


今は一月一日、お正月の宴会を私の家で開いている。

なかなか、克も現れずマイペースに宴会を開くことになり…まあ楽しいからいいけど。


「明けましておめでとう……乾杯!!」


鈴夜の言葉に皆も口々に祝いの言葉を口にしそれぞれ楽しみだす。


「……はぁ…なかなか出てこないね」

「だな…何考えてんだかな」


隣に座る大雅と話ながらも騒がしい方をチラリと見ればボスと洋君が翔君に酒を飲ませている。


「……まあ、今楽しいからいいけど」

「…今は忘れて、騒いどけ」


大雅の言葉に頷き煙草を取りだし火をつけ皆をそれぞれに見る。


「なあ蓮南!!これやっていいか!?」

「……何で恵都は図太いんだか…」

「はは!!気にすんな塁!!」


酒を飲んで少し酔っ払ってるのか笑い上戸になっている恵都に呆れて額を押さえる塁。


「蓮南ー!!鈴夜が追いかけてくる!!」

「うわっ、蓮南に言うなんて卑怯だぞ千鶴!!」

「僕そんなの着ないから!!」


少し涙目になりながら抱きついてくる千鶴の頭を撫で鈴夜の手元を見れば私の制服とヴィッグ。


「……着てみれば、千鶴」

「え?…来んな鈴夜!!」


また逃げ出した千鶴に追いかける鈴夜を少し口元を緩めて尻目にする。