学校について、教室に入ると新政くんはまだ来ていない様子だった。


「里子達ちゃんと学校についたかな?」


ミネちゃんがミラーを閉じながら笑う。



里子ちゃんと那己くんと慎くんとは駅で別れた。


電車の時間に間に合わないって騒いでたっけ…



「やっぱ思ったけど、慎くんカッコィィわね~あたしらより一コ上だし!狙っちゃおっかな♪」


「だからミネちゃん彼氏いるよね……。」










――――――――……


鐘が鳴って、HRになっても新政くんは来なかった。


…昨日の事があったから?…


「新政どうしちゃったんだろうねぇ。」


しかしそう言った直後、突然教室の戸が開き新政くんが入ってきた。



「はよーございます。」


「唯井~!お前今何時だと思っているんぬぁ~!」


担任がキモ語で怒鳴りつけるが新政くんは完全無視して席につく。



私は新政くんの後ろ姿を見つめながら、唇を噛んだ。