プシュアーーッ


やがて電車が到着して那己くん達は電車に乗った。


新政チームと清チームもその後から乗ると、計画していた位置へと移動する。









那己くんは痴漢野郎の顔を知っているため、その痴漢野郎が現れたら里子ちゃんがメールで私達に報告するようになっている。




ハラハラしながらも電車は出発し、次の駅へと向かった。









「…せ、成功するかな。」


ボソッと私が呟くと、唯井新政はニコッと笑う。


「成功するよ。大事な友達なんだろ?」




「……うんッ。」










しかし事件は起きた。







『〇〇駅ー。〇〇駅到着です。』



〇〇駅についた途端、人が大勢車内に入ってきたのだ。



「…きゃぁッ!!」


ミネちゃん達は人に押され、計画していた位置からほど遠い所まで流れていく。


「ミ…ミネちゃんっ!!清ちん!」



市達の所にも集団の女子校生やオヤジが流れてきたため、ぎゅうぎゅうと端まで押された。


「わわッッ!!」



人に飲まれそうになった私を唯井新政はぐいっと引っ張る。



私は唯井新政の腕の中へ収まった。




「大丈夫か?」



「う……うん…」








…ち……近い!!


唯井新政が近すぎる!!