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「どぉ?痛い?」


冷えたタオルを唯井新政の傷口に当てる。


「…微妙。」


「そっか。んぢゃ消毒つけるよ。」


救急箱を開くと、消毒液を取り出す。



唯井新政は私の部屋を見渡して驚いた様子だった。



壁一面に貼られた戦国〇双のポスター。


伊達政宗の膝掛け。


本棚に並べられた戦国〇双のサムライウォーズ。




「…お前オタなの?」


…は!!!


か、隠すの忘れてた~っ!!


「こ…こここれはッ!!」


うろたえる私を見て、唯井新政はふーんと口にした。




きらわれる…?





「いいじゃん。」


「…え…」



「こんなに好きなモノあって…なんか楽しそうだよな。そういうの良いと思うぜ?」





……初めてだった。



私が「オタク」っていうことを知ると遠巻きに見る人は今まででもあったことで…



でも…唯井新政は違った。



こんな風に言ってくれた人…初めて。



「…ありがと。」




…凄く嬉しい。



この気持ちはなぁに?