“ハル、待って!”
後ろからいつもの優しい声とは違う彼の乱れた声があたしを引き留める。
声のする方へ振り向けば額に汗を浮かべて、肩で息をする彼がいた。
こんなに必死になっている彼を初めて見た
“好きなんだ!
今まで言えなかったけど、ハルの事が好き。”
“だから行かないで。
俺の側にいてよ。”
初めて知った彼の想い
純粋に嬉しかった
顔を真っ赤にさせてあたしへの愛を口にする彼が愛しいと思った。
だけどあたしは――――
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