「お父さんの愛人

 ね。あなたが憎く

 てしようがないの

 よ。ほら、階段を

 あがってくる。ナ

 イフはないわ。今

 のあなたを殺すの

 に、そんなものは

 必要ないもの」

 生まれられなかっ

 たななみは、生ま

 れたななみに陰気

 な笑みを浮かべて

 みせ、小首をかし

 げる。

 「どうする?」