次は誰の番? あ

 たしの番かもしれ

 ない。怖い怖い。

 ふたりの恐怖を嘲

 笑うような忍び笑

 いが耳に届いた。

 眉根を寄せたあた

 したちを、ナイフ

 をじっと見ていた

 女が振り返る。

 「ああなったらだ

 めだわ。『ななみ

 』としては、あれ

 は行きすぎよ。楽

 しんでるもの」

 抑揚のない声で呟

 く。

 「あたしに協力し

 てくれない? 次

 に壁にぶつかった

 ら……」