ななみ。それが

 あたしの名前。

  パッチリと目を

 開くと、骨のよう

 な質感の天井が見

 えた。ふかふかの

 ベッド。手にはナ

 イフが一本。ずら

 りと並んだ25のベ

 ッド。あたしが眠

 っていたのは、そ

 の内のひとつ。そ

 れぞれのシーツの

 上で、あたしそっ

 くりの女達が、卵

 の殻を破るように

 目を覚ましていく

 。