その言葉を聞いて、ママは朝ご飯の支度をしにキッチンへ戻っていった。


『ふぅ〜 やっと鬼ババがいなくなったか…』


一息ついたとたん、また罵声がひびいた。


『なんだって〜〜、今鬼ババっていいやがったなぁ〜〜!!』

『ギャ〜〜〜〜ァ』


いつも騒がしいうちらだけど、その光景を冷静に見ているのが、私の育てのパパ《一馬》。


パパとママは、飲み屋で知り合ったみたいなんだけど、お互い大恋愛の末、私が5才の時に再婚して、十年間も仲良し夫婦なの。

そんな二人を私はほほえましく思えたり、気持ち悪く思ったりで…


パパは全く私を怒らない人だから、少し物足りなさを感じる時もあった。