季節は冬へと変わり、美優奈は高校受験をひかえ、授業は少しだけ真面目に出席していた。

『先生、あんた教師に向いてないんじゃない…』

そう冷たく囁いたのは、ヤッパリ美麗だった…

『あんたの教え方じゃ、ちっとも頭に入らないわ。』


虐めの標的にされたのは、教育実習で来ている若い女の先生だ。


先生は黙り込み、何も言わない…


何で何も言わないの… 生徒に馬鹿にされて、悔しくないの… そう私は言いたかった…

でも、我慢した…

しばらくすると、先生は突然泣いてしまった。


美麗は高笑いしながら、鼻で笑ってる。『フン、あんたみたいな弱虫先生がいるから、こんな学校になるのよッ。』


美麗は突然意味不明な事を言い出した。いつも虐めの標的を見つけて、相手を傷付けている奴が、何故学校に不満を言うのか… 私には理解ができなかった。