今までの思い出は、全て嘘だったのか…

私はふと、英語の授業で習った言葉が頭をよぎった… 《Idont need thkefriend 偽りの友達なんていらない。》

ママの怒りはおさまるはずがない。大切な彼氏と、大切な親友を同時に二人も失ったのだから、当然の事だ。助けたくても助けきれなかった悔しさと悲しみは、今日ママが流している涙から、深く伝わってきた。


突然少年課のお偉さんが、ママにハンカチを差し出してくれた。

『七瀬か、お前も一人前の母親になったな…』

ママが振り返ったその時、一瞬で涙がとまっていた。

『ボス〜、久しぶりッ。』
ママとお偉さんは、まるで親子のように仲が良く見えた。