「言えないのかな?」


「あ、あの子はその……臣下、だ。私に仕える天使なんだ」


すべてを話す必要はない

「それだけ?それだけで加護を与えたの?」


「それは……危険な任務があったから与えたんだ」


我ながらよくこんな嘘が出たな


神は自分に感心した


そして相手が納得してくれたのか様子をうかがう

「そうなんだ。ま、一応リュリュカにも聞くつもりだったから別にいいけどね」


随分あっさりとシェゾは身を引き、格子から離れて椅子に座った