「わからないのかい?そんな光を出せるのは神のみ。それを君の羽根から感じるって事は君が神から加護を受けていると言うことになるんじゃない?」


どうかな?と、いいたげな表情のシェゾ


リュリュカは黙って紅茶を飲む


神様と私が親子とバレれば何をしてくるかわからない


興味を持たれ、前のように実験台にされるかも


「あくまで何も話さないつもりか。いいよ、じゃぁこれは僕の独り言だ」

シェゾはリュリュカの羽根を内ポケットにしまい、残りの紅茶を一気に飲み干す


「もし君が神と縁ある者で、神自身が君に加護を与えたのなら、その所為で君は多くの悪魔を惑わすんじゃないのかな?」

シェゾはリュリュカの髪を一房とり、指に絡める

「それとも元々誰これ構わずに相手を惑わす香りを持っていて、その香りで神を惑わし、加護をつけさせたのか……」


絡めていた髪を持ち、シェゾは金の髪に口づける

それをリュリュカは手で払いのけて席を離れた


「止めてください」


「夫以外の口づけは嫌だった?すまないね」


くすり、と笑うシェゾにリュリュカは怒りを抑え、静かに告げる


「早く出て行ってください。魔王に言いつけますよ」


「それは困るよ。それなら最後に一言だけ云わせてほしい。"君にもっと興味が注がれた"、と」

またね。そう言うと、シェゾは静かに去っていった