「こんなとこに隠れてたの?」
急に聞き覚えのない声が聞こえ、リュリュカは声のする方へ身体を向けた
そこには長身で黒髪の若い男が立っていた
一瞬ゼロかと思わせるほど似ている
「やぁ"姉様"」
"姉様"?
そんな風に呼ぶのってここじゃぁシェゾだけ
不意に、ある人物の顔が思い浮かんできたリュリュカ
「あなた、もしかしてシェゾ!?」
陽気な笑みを浮かべ、手を振りながらこちらへと近づいてくる
「この姿で会うのは初めてだったね。これが本来の僕の姿だよ」
くるりとその場で一回りして自分の姿を見せつける
「今度は何をするつもり?正体まで偽って」
「ゼロの父親だと言ったら相手にされないと思ってね。弟としてなら少しくらいなら話を聞いてもらえるとも思ったし。あ、僕にもくれる?」
シェゾはさり気なくリュリュカの隣の椅子に座る