「何でもいいんだよ〜。でも城から出たいとかだめだよ?」
「わかってる。けど自由に出来ないってのは辛いよ。いつになったら自由に動けるの?」
「それは堕天するまでよ。リュリュカが天使だから甘い香りを漂わせてるの。堕天使になればしなくなるらしいし」
「堕天……」
それは天使ではいなくなると云うこと
天の道を外れた天使のこと
そういえば何故自分は堕天してないのだろう
3日なんてとっくに過ぎている
前に一度自分の羽根を見たときにはまだ白さを保っていた
なら今は?
「ねぇヴァイオレット。私の羽根は何色に見える?」
自らの羽根を実体化させてヴァイオレットに見せる
リュリュカは自分の目で見るのが恐ろしくてまぶたを堅く閉ざす