「気づいていたか?こいつの羽根が闇に染まらないことに」
ゼロはリュリュカの髪を手ですきながらゾノに視線を送る
「……いや。ただ王妃様の強すぎる芳香には疑問を持ってはいるが……。それで、本当に少しも羽根は黒くならないのか?」
「あぁ。全くと言っていいほどに染まらない。どうなっているんだ」
ゼロはリュリュカの頬に触れると、立ち上がってりんごを持ってから仕事用の椅子に腰をおろした
そして気にする様子もなくりんごをかじる
悪魔には利かない薬らしく、平然と食べ続ける
「なぁ陛下。俺が思ったこと言っていいか?」
「…………なんだ?」