「でも魔王がいるなら必要は……」
「必要だ。……もういいだろう。それ喰って早く寝ろ」
大きなため息がこぼれると、ゼロは荒々しく髪をかいた
リュリュカは納得がいかないと言わんばかりの顔でりんごをかじる
あれ?急に眠気が……
突然の眠気に勝てず、リュリュカはテーブルの上にりんごを置く前に意識を手放してしまった
「……やっと食ったか」
背もたれに身体を預けて眠るリュリュカの姿を確認すると、ゼロは席を立つ
そしてリュリュカの身体を倒して横に寝かせた
「睡眠薬を入れたのか。趣味わりぃ」
「そうでもしないとこいつはまた部屋を抜け出しかねないからだ」
ゼロは毛布とベールをリュリュカにかけると、落ちたりんごを拾ってリュリュカの横に座る