俺は尻餅をついた


何故なら俺の目の前に


ユイさんが


薄ら笑顔を


浮べて立っているから・・・。


「な・・・んで」


俺の声は


恐怖でかすれていた。


「うふふっ


探すの苦労したのよ?」


笑っている。


何がおかしいんだ?


俺は近くにあった


花瓶を投げつけたが


ユイさんの


体を突き抜け


ドアにぶち当たった。


「どうしてそんな顔をするの?


私の事


好きだったんでしょう?」




ユイさんは


笑顔のまま俺に近づいてきた。


綺麗だと思っていた笑顔が


今はかなり怖い。


「やめろ!!


くるな化け物!!」


咄嗟に出た化け物という


言葉にユイさんが固まった。


しかしその瞬間


ユイさんの綺麗な顔が


火傷みたいに爛れていった。


「いらっしゃい。


白き夢の世界へ・・・。」


俺は気を失った。