「どこ行くの?ハジメくん」


ユイさんが笑顔で言った。


名前を教えてないのに


なんでユイさんは解かったんだ?


俺はとっさの思いで走り出した。


ユイさんが


俺の後ろを


ゆっくりゆっくりと


追いかけてくる。


「ハァ・・・。ハァ・・・。」


何分いや、何時間走っただろう。


辺りはもうすっかり暗くなっていた。


「帰ろ・・・。」


俺はユイさんが


追ってこない事に安心し


家に帰ることにした