その絵はあまりにも


俺に似ている。


「どうなってんだよ・・・。」


「来ていたのですか」


後ろから話し掛けられた。


「うわぁ!!!」


毎回毎回俺は


驚かされる。


「す、すいません


勝手にして・・・。」


と言うと


「まったくだわ。


ヒトには


知られたくないものだって


あるでしょう?」


いつも笑っている女の人が


真顔になった。


「すいません。


この絵って誰ですか?」


さっきの俺に


ソックリな絵を指して言った。


「うふふ・・・。


ここに居ても楽しくないわ


下へ行きましょう。」


女の人は笑って


誤魔化した。


(何かがある・・・)


俺はそんな気持ちを


隠せないでいた。


『おいっ!!おいっ!!』


階段を降りる時


何かに話し掛けられた。


振り返るとそこには


鎧が置いてあった。


『おいっ!!今なら間に合う!!


だから逃げるんだ!!』


鎧はそう言った。


「逃げる・・・?」


意味が解からなかった。


「どうしたの?」


下で女の人が言った。


「いっいえ!!」


俺は急いで降りた。