7ヶ月に入った美姫は、定期健診に行った帰りだった。


10月半ばになり、暑さもだいぶ収まった頃だった。


S大に行くのに運動がてら歩いて行こうと思い、いつも通らない道を通った。


そして歩道橋を上ると、疲れたので少し休むことにした。


「ふぅ~」


顔に当たるそよ風が気持ちいい。


歩道橋に肘を付いて、バッグもそこに置いていた。


すると教科書が入っていたせいだろう、重さでバッグが落下しそうになった。


「あッ」


美姫はバッグを拾おうとしてバランスを崩した。