大学は夏休みが2ヶ月あり、9月の頭に私達は英語の試験を受けた。


経済学部の私達には直接必要は無いけれど、美姫が「王ちゃんもアメリカで頑張っているから」と受験を希望したのだ。


もうすぐ出産の準備に入り、勉強どころではなくなるということもあるらしい。


私も少しでも就職に有利になるのならと思って、美姫に付き合って受けてみることにした。


会場もS大で受験するのには便利だった。


国際文化学部からは多くの学生が受験するので、団体申し込みで受験をした。


美姫は英語があまり得意ではなかった。


「なんか眠くなってきた・・・」


妊娠して眠くなる体質なのだろう。


その言葉の通り、隣の席の美姫は2時間の後半のリーディングセクションで眠ってしまった。


私はそれを微笑ましく横目で見ていた。