土屋からは以前二回告白されて、その度に美姫は断った。


目が細く全体的に太っていて眼鏡をかけている。


顔の毛穴が開いていて、そこから汗が噴出していた。


美姫は見た目で人を判断するタイプではないけれど、その男からは異様な雰囲気が漂っていた。


「有賀とのこと聞いたよ。おめでとう」


「あ、ありがとうございます」


そして土屋は美姫のバッグの妊婦シールを目ざとく発見すると、


「そんなに荷物沢山あったら大変だろう。持ってあげる」


と言って大量のペットボトルが入った袋に手を伸ばした。


「結構です。軽いので・・・」


美姫はそれをよけた。