4ヶ月になり少しお腹が出てきた。


季節は7月に入り、汗ばむ程だった。


美姫は病院で定期健診を受けてから、山手線に乗って大学に向かう所だった。


今日は水曜でボランティアサークルで使うので両手に大量のペットボトルを持っていた。


美姫は区役所から貰った妊婦シールをバッグに貼っていた。


ホームで電車を待っていると、


「経済の麻生さんだよね?オレのこと覚えてる?」


と声をかけられた。


振り返ると、前告白された法学部四年の土屋という男が立っていた。