「何で避妊しなかったの?」


私は美姫に尋ねた。


「私が王ちゃんに頼んだの」


「卒業してから作れば良かったのに・・・」


「愛の証が欲しかったから」


美姫は自分のお腹に触れた。


「私達婚約したの」


そう言う美姫の右手には婚約指輪が輝いていた。


「お義父さんとお義母さんが香川からわざわざ会いに来てくれたのよ」


婚約指輪は義父と義母からのプレゼントだという。


小ぶりのダイヤモンドが美姫の薬指で光っていた。