美姫からの手紙を読み終わるとその文字列が消え、勝手に文字がインプットされていった。


それは今日私がやらなければいけないプログラミングだった。


長いローマ字の手紙を読んで、仕事が遅れた私に対する美姫の優しさだろう。


気遣い屋の美姫らしいと思った。


美姫に感謝しつつ、私はいつもよりだいぶ早い20時に会社を出た。


こんなに早く帰れることは滅多に無いので、買い物でもして帰ろうかな~と思った。


12月後半で空気が刺すように冷たかった。


私はマフラーをぐるぐる巻きにして帰って来た。


「あ~、寒い」


今夜は鍋が食べたいな~と思った。