「うむ・・・。もしそれが本当なら我々にとって大変有益だが、確証は無い。訓練段階で実験してみよう」


「はい・・・」


美姫はこうなると分かっていたものの、切なかった。


本当にリオに特殊能力があるのかは分からない。


でも例えその為に産んだのだとしても、危険な目に遭わせたくないというのが親心だった。


リオは純粋なヒューマノイドではなく、人間とのハーフだから尚更だった。


「あ~、あ~」


声を上げるリオを美姫は精一杯抱きしめた。


「大丈夫だ。お前達も最初はこんなに小さかったのに、今はみんな立派にやっている。もしトーリの言うことが正しければ、一度に大量のロボットを倒すことが出来る。この世界を救う救世主になる」


美姫は救世主になんてならなくてもいいから、少しでも長く生きて欲しいと思った。