ロボット達は無駄な殺しはしない。


しかしリオの父親ということで、英王に接触してくる可能性は高い。


博士も監視はするだろうけど、今回のようにロボット達に情報を操作されたら・・・。


そうは思うものの、もう美姫にこの時代にいる時間は残されていなかった。


未来に英王を連れて行かない限り、無事を祈るしかないー。


9ヶ月ぶりだったのに、王ちゃんには結局最後まで会えなかったな・・・。


王ちゃんに似たロボットには捕まりそうになったけど。


美姫は自嘲気味に笑った。


そしてファイファの腕に抱かれた、真っ黒になったタイリンを見た。


「ゴメンね、タイリン・・・」


焦げて濡れた髪を撫でた。


ファイファは黙ってそれを見ていた。