「ていうか、今そいつの家にいんじゃねぇのか?めぐむ、何で早く思い出さないんだよ!」


「それはタイリンもでしょ!」


「急ぎましょう」


私達は英王のアパートに向かった。


S大の近くのアパートの二階に英王は住んでいた。


チャイムを鳴らす。


出ない。緊急事態なので何回も鳴らす。


「はぁい」


寝癖が付いて無精髭を生やした英王が寝ぼけまなこで出て来た。


「英王先輩!美姫来てない?」


「来てないけど。夜会う予定だし。ゴメン、時差ボケで眠くて眠くて・・・」