この部屋が高層ビルの最上階を丸々使ったものなら、3億はくだらないだろう。


それを英王の香川の父母が払えるとはとても思えない。


第一、英王は留学資金を貯める為にバイトをしていたのではなかったか・・・。


美姫が不審に思っていると、


「腹減ってないか?辛いだろうけど、少しでも食べた方がいいよ」


と英王がお粥を差し出してくれた。


まさか、こんなに優しい英王に何かあるわけなんてないー。


美姫はかぶりを振った。


「ありがとう」


美姫はあまり食べる気分ではなかったものの、せっかく作ってくれたのだからとれんげですくって食べた。


英王はそれを満足そうに眺めていた。