そうしてアメリカから原子力ミサイルが発射され、ロシアにほど近い日本も壊滅した。


ノアの箱舟の乗組員達は地下100km地点でずっと息を潜めていた。


必要な水や食料は持ってきたし、米や小麦、野菜等は船内で作れるようになっていた。


ただ、家畜等は餌を充分に与えられない為、連れて来れなかった。


地球が半壊し、ロボットが人々を殺戮するまで10年間、ノアの箱舟は一度も浮上せずに時が来るのを待っていた。


軍人は一人も連れて来なかった。


当麻博士には考えがあり、その為の研究と実験を繰り返していた。


2500年代になると人々の戸籍情報はDNAで管理されるようになっていた。


博士は日本国民全ての分を持ち出していた。