美姫は笑顔が可愛くてモテて、素直で純粋で世間知らずだった。


だから騙されたりしないように私が守ってやらなきゃいけないと思っていた。




美姫は常に笑顔を絶やさずにいた。


だから悩みなんて無いと思っていた。


実際に私には何も話してくれなかった。


美姫は週に一回心療内科に通っていた。


「先生、私毎日同じ夢を見るんです」


「またあの夢ですか?」


「はい」


「どうして毎日同じ夢を見るんでしょう?」


「それは・・・、何か心に不安を抱えていることはありませんか?」