春の陽射しがやわらかく感じられてきた頃、“海”は“一”にメッセージを送った。
タイトル「一年早い卒業」「速水先生、元気ですか?先日、やっと本当のことがわかりました。やっぱりあなたは悪くなかったのですね。それなのに…、それなのに私はあなたを疑ってしまった。本当に自分が情けないです。私の方こそ謝ります。ごめんなさい。辛かったのは私だけじゃなかったのですね。先生も辛かったのですね。私は速水先生のことが大好きです。先生とはたった一年という短い付き合いだったけれど、あなたが教えてくれたことは16年の人生で一番大切なことでした。私はあなたのことを一生忘れません。ありがとうございました。あなたの幸せを心から祈っています。今日は私の一年早い卒業式です。
P.S.Imiss you.」
その後、“一”からの返事はずっと返って来なかった。