君はお父さんにそっくりだ。初めて会った時に思ったよ。これが彼の子かってね。しばらく忘れていた記憶が懐かしく蘇ってきたよ。それで私は久しぶりに君のお父さんに会いたくなった。近くに住んでいたのは単なる偶然だが。それとも運命だったのかな?それから名簿で君の情報を確認した。確かに間違いなかった。私はどうすれば君のお父さんに会えるかを考えていた。最初は会って復讐するつもりだった。私はミクティの日記になるべく身近な話題を書き込むようにしていた。まさか君が私の日記に足あとを付けるとは考えてもみなかった。その時これはチャンスだと思った。これで君を通して彼に近づけると。私は君に怪しまれないようにマイミクの依頼をした。君はそれを素直に承諾してくれた。私は君がノンケであると思って、わざと女の子に成り済ました。途中で君の探りが入った時は驚いたよ。さすがだなぁと思った。しかし、とんだ誤算が生じた。それは私が君を本気で好きになってしまったことだ。やっぱり親子だなぁ。君に会う度、彼の若かりし頃を見ているようだった。途中から君の気持ちにも気が付いていた。正直嬉しかったよ。本当は彼に届けたかった想いが息子の君に届いてしまったのだ。君が私と同じ秘密を抱えていることを知ってさらに驚いた。君の気持ちが手にとるように解った。だから自殺しようとした君を助けた。逃げてほしくなかった。強く立ち向かってほしかったのだ。これで君も私と同じ経験をしたから、私を理解できるはずだ。これで本当に秘密を共有できたね。いつかこうなることはわかっていたよ。でも、もう手遅れだね。私達の関係が学校中にばれた以上、私も学校にいずらくなってしまった。こんなことになってしまって、私も辛いよ。